5月12日(ペルー料理屋)

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前に予告めいたことを書きましたが、来週バルト三国へ旅行しに行くことになりました。大学の僕の同期のケンがエストニアへ来ることになったので、それに合わせて僕も周遊しながら合流する、という感じです。日程やルートについてはまた改めて書きます。いやーしかし急なことだったので、これから準備が大変です。

 

この前の日曜日、うちのアパートに新しく来たハルくんと一緒に昼食を食べに行きました。いや本当の目的は彼をパレ・ロワイヤルへ連れて行くことなんですが、ついでにご飯も食べようということです。

昼過ぎに出発しました。

僕『どう、生活には慣れてきた?』
ハル「そうですね。いや実は一人暮らし自体が初めてなので、思ってた以上に色々大変だなって感じです」
『ああそうなんだ。なんかあったら遠慮なく言っていいからね』
「ありがとうございます。ああそうだ、うちの建物とか部屋って、あれ傾いてますよね?」
パリのアパートに水平を求めてはいけない。安いとこならなおさらね。まあ俺はすっかり慣れてしまったし、案外大丈夫だよ』
「そうなんすね… あと、部屋のお湯って熱すぎませんか? シャワーのノズルとかもちょっと動かしただけで温度めちゃくちゃ変わりますよね」
『それもフランスあるあるだね。お湯と水が別々な場合はそれぞれひねって温度調整できるし、ノズルの微調整も慣れてくると案外できるようになるよ』
「へー。でもこれってフランス人だって面倒だって思ってるはずですよね。なんで変えないんでしょうね」

これは改善しなきゃと誰もが思っているのに一向に改善されないこと、というのは世界中にあるのでしょう。日本ももちろんそうですし。まあこれも文化の一側面ですね。とか言いながら簡単なきっかけでそれがガラっと変わってしまうこともよくあるのが不思議なところです。

 

事前に何を食べようかなーと考えていたのですが、パレ・ロワイヤルの比較的近くにペルー料理屋を発見したので、そこへ行くことにしました。

 

 

 

ここはセビチェの専門店、名前もそのままセビチェ屋(La Cevicheria)です。セビチェはラテンアメリカのマリネのことで、おそらく過去に南米へ移民した日本人と現地の食文化が混ざって生まれた料理なのではないかと思われます。メニューにもTATAKINIKKEIという単語がありますよね。

店員さんにオススメを訊いて、ハルくんはペルー王宮風セビチェ、僕はタコのティラドス(ソースやスパイスのかかったタタキみたいなもの)、あとキノコのセビチェが美味しそうだったのでご馳走するから一緒に食べてみようということで注文しました。

 

 

見た目が鮮やかでいい感じでしょう。手前の僕が注文したやつの紫はオリーブのソースの色ですね。独特な酸味と風味で、エキゾチックな美味しさです。パンが無料で食べ放題なので、余ったソースにつけながら食べるのがフランス流ですね。

料理が出てきてから発覚したのですが、ハルくんはパクチーが苦手だったんですよね。メニューに書かれてた素材はだいたい紹介したのですが、パクチーはすっかり見落としていました。まあ最初は彼も避けながら食べていたのですが、結構まんべんなくかかってるしスープに風味がバッチリ移っているので、途中からは僕が食べました。さいわいキノコのセビチェの方はパクチーがなく、そちらは美味しそうに食べてたので良かったです。

 

僕『いやーごめんね、まったく知らなかったから。あとメニューもちゃんと見とけばよかった』
ハル「いやいや、全然大丈夫です。キノコの方は美味しいですし、パンも美味しいのでこれで十分です」
『パクチーは本当に好みが分かれるよね。俺は嫌いではないけど、好き好んで食べたりはしないかな。それにしても好きなのはだいたい女性だよね。これも男女の違いの興味深いところだわ』
「ほんと好きな娘多いですよね。職場にも日本人でアジア系の料理が好きな女の子がいて、彼女とそういう店に食べに行ったりするんですけど、ほとんど僕には合わないですね」

あまりここでダラダラするつもりはなかったのですが、喋ってて結局2時間ぐらい居ました。

 

そうですねー、レビューとしては女性の方が薦めやすいのは確かですね。量も少なめですから。でもメニューにはパクチーが入ってないセビチェやティラドスもあるので、男性でも苦手な人はそれを選べば大丈夫です。キノコのはなかなか美味しかったので、パリへ来たら選択肢として一つどうでしょうか。お店も店員さんも明るくて雰囲気が良かったです。

 

 

出るときにぬいぐるみみたいなモフモフ犬がいました。クッソ可愛い

 

この前日までずっと雨が続いていて、この日はようやく晴れたので良かったです。

 

 

 

20分くらい歩いてパレ・ロワイヤルへ。みんな遠慮なくベターっと座ってます。

 

 

 

 

さすが日曜日で人が大勢いました。中心部にあって雰囲気のある庭園なので、ふらっと立ち寄るにはいい場所ですからね。

 

 

 

この写真だけ木曜日に撮ったものなんですが、建築の何かの受賞作品がこうやって今巨大なポスターで展示されてるので、これを見せに来たのが主目的だったのです。いや僕はてっきり建物の中とかでちゃんと展示会みたいなものをやっててそれの広告かと思ってたのですが、ただここにポスターを並べてただけでした。ああまた申し訳ないことをと思ったのですが、ハルくんはここ自体気に入った様子だったのでまあよかったです。ポスターも興味深そうに眺めていました。

 

 

 

いつものあの像に群がる鳩。

 

僕はこの後で例のコンサートへ向かうので、ここで別れました。

僕『いやーハルくんを一緒に連れて行きたいところなんだけど、かなりマニアックな内容だからねえ。あまり慣れてない人が暗い中で音楽を聴き続けるのは苦痛になる可能性もあるから、今度また面白そうなコンサートがあったら紹介するよ』

まあそのうちオーケストラの良さげなコンサートを探しておきましょう。といった感じで珍しく優雅な日曜日でした。