観光客が知ることのないパリ郊外を散歩するコーナー。前回はこちら。
7月6日、今回のエリアは、
パリから北西15kmほどにあるArgenteuil(アルジャントゥイユ)です。
少しパリ近郊の地理を説明します。そもそもフランスの一番大きな行政区分は地域圏というもので、これが全部で18、海外県とコルシカ島を除くと本土は12に分かれています。で、それぞれの地域圏の中がさらに複数の県によって区切られていて、パリを含むイル=ド=フランス地域圏は8県あります。パリは3つの県に囲まれていて、この周辺3県までのエリアを「小さな王冠(petite couronne)」と呼び、人口の密集している都市圏を形成しています。詳しくは日本語Wikipediaにも書かれています。
長くなりましたが、その小さな王冠というのがこの地図右下のセーヌ川で区切られていて、アルジャントゥイユはそのギリギリ外側ということです。僕の自宅からバス乗り継ぎで1時間半はかからないぐらいなので、すごく遠いというほどではないですが、地理的には正真正銘の郊外というわけです。今回はバスで駅まで行き、そこから北東部にある2つの公園を回った後また戻るルートで散歩しました。
18時頃に駅に到着。では出発〜
中心部はアパートや高層マンションが多いですが、少し歩くとすぐに一軒家が並ぶ街並みになります。
パリ市内ではまったく見かけませんが、郊外だとこいつが結構たくさんあります。子供の通学路ですよってことを示すものでしょうね。カープ坊やじゃないですよ。
東に進んで行くと丘のようになっていて、少し登ると公園(Butte Orgemont)の入り口があります。
おおう、これはまた……去年行ったジョルジュ=ヴァルボン州立公園を思い出す光景です。歩いていくと、
さらに上へ登る階段が。一体なにがあるのか。
少しギョっとしました。一体なんだろうと思ったら柵のところに「軍用地につき立ち入り禁止」と書かれていました。ちょっとした演習場みたいな感じでしょうかね。なんか公園っぽくない雰囲気かと思ったらそういうことだったんですね。
しかし丘の上にあるので眺めは良いです。エッフェル塔やデファンスのビル群が見えますね。
こちらは光学ズームで撮ったもの。少し見やすいでしょうかね。
小道を下って公園を出ます。
出口のところになんだか雰囲気のある廃倉庫みたいなものが。ああうずうずする……誰もいないので入ってしまいましょう。
うおお結構感動的ですよ。こういう廃倉庫みたいなのってアニメとかでしか見たことないので、実際に足を踏み入れたのは初めてです。映画でも撮りたくなるような雰囲気がありますね。こういう出会いがあるから郊外散歩は面白いです。ではもう一つの公園の方へ向かいましょう。