先週の木曜、金曜と学期末のコンサートが行われました。最近になってようやくイベント・コンサート関係の規制が緩和されたので、今回は関係者だけじゃなく一般のお客さんも呼ぶことができました。まあここはそんなに広いホールではないんですが、それでも座る場所がほとんどなくなるほどの集客があったのは少し驚きました。
今回僕が発表したのは『電子の森 «Forêt électronique»』というタイトルの曲なんですが、まあ正直それほど納得して作れたものではありませんでした。というかこれを作ったのはもう去年の話で、実は今年に入ってからはまともに最後まで完成させた作品は一つもなかったんです。自分が掲げているテーマというのを実現する道筋が全然見出せなくて、ひどく沈鬱とした日々をこれまで送ってきました。まあなのでブログの更新も滞ってしまっていたのですが。
今回発表したものも同級生や先生方からは褒められることもありましたが、それはあくまで「体裁が整っている」というだけで、僕が自分のテーマから逃げていることには変わりありません。これ以上愚痴を言っても仕方ないのでやめますが、本当嫌になりますね。
そして今日まで指導して下さった先生が今年で退官となりました。まだまだ教わりたいことは沢山あるんですが、こればかりは仕方がないですね。まあ二度と会えないというわけではないので、今後も色々と相談することになると思います。
コンサートが終わって会場の片付けをしながらアルと話しました。
アル「どう最近は」
僕『相変わらずなかなかうまくいかないね。そっちはどう?』
「やっぱこれまでルイと一緒に生活してたからね。急に一人になったから寂しいよ」
実はルイは今年の頭に帰国することになって、僕もちゃんと挨拶が出来ないままでお別れになってしまったんです。なにぶん急なことだったので仕方ないんですが、とても残念でした。またいつか会えるといいんですけどね。
その後みんなで打ち上げでもしようという流れになったんですが、なにかお店に行くとかではなく、スーパーで酒を買って公園で飲むことに。と思いきやもう21時を過ぎていたので閉園時間になってしまい、さてどうしようかと思っていたら先生が「ここでいいんじゃない?」と、
普通に教会の前で飲み会を始めてしまいました。さすがフランス人。
アル「了三はゲーム音楽好きって言ってたけど、将来ゲームそのものを作るとかはしないの?」
僕『あーそりゃそういうことができたら理想ではあるけどねえ』
東方ProjectのZUNは自分の作曲した音楽を聴かせるためにシューティングゲームを作り始めたと言いますが、ある意味それはゲーム音楽作曲家にとって究極の形ですよね。本当にすごいことです。
『あーでもサウンドノベル形式ならずっと昔から作りたいと思ってたけどね。わかる?』
「わかるわかる。なんだっけ、ドキドキ文芸部みたいな?」
『よく知ってんな。そうそう、あれはまさに日本のノベルゲームのオマージュだからね。最近ホットなものといえば、ヤンデレシミュレーターかな。これこれ(画像を見せる)』
「あー知ってる! あれでしょ、クラスメートを次々殺していくみたいな。確かヤンデレの語源になったアニメあるよね。あれ俺好きなんだよ」
『え、それは俺も知らないわ。なんだろ』
「これこれ、未来日記」
『あータイトルはもちろん知ってるけどね。アニメは見たことないなあ』
いやはやアルの知識量には驚かされます。前にアニメの話をしたときも『パンティ&ストッキング』を熱く語っていたし、どんな守備範囲だよと思わずにはいられません。
そんな話をしてる最中、なんとけん玉を披露している生徒の姿が。しかもすげえ上手い。
この持ち方を見れば上級者だと一目でわかるでしょう。次々に大技を披露して盛り上がっています。
ポール「了三! ほらやってみなよ」
『できるわけねえよこんなの!』
逃げ場がないので仕方なく20年以上ぶりにけん玉をやりましたが、案外普通の剣に挿すやつくらいは出来ましたね。まったくこんな形で日本人力を試されるとは、油断なりません。
そんな感じで色々あった1日でした。実は今日本の帰国者隔離ホテルからこれを書いてるのですが、帰国編はまた次回に。