僕が好きなアニメOP・ED集 その4

スポンサーリンク

続いて2006年の『ひぐらしのなく頃に』より「why, or why not」。

 

このEDの肝はなんと言ってもシームレスに次回予告に繋がるところです。探せば他にも同じ手法の作品はあるかもしれませんが、いずれにしろここまでバッチリ決まってるものはそう実現できないでしょう。これもまたアニメED史に残る名作ですね。

さて、この動画ではファンメイドの歌詞がつけられていますが、これが結構メチャクチャです。おそらく英語圏の人間が字幕を作成したにもかかわらず、なぜこんな間違いだらけになってしまったのか、というのは面白いテーマだと思います。

要はこの歌は「英語としてかなり聞き取りづらい」わけですね。それは歌手の発音が悪いせいでは、というのも確かにそうなんですが、それ以上に曲自体が英語で歌うように出来ていないのが大きいと僕は思います。メロディーと言語性は切っても切り離せない関係にあって、どんなに発音が良くてもそれがマッチしていなければ不自然に聞こえたり聞き取れなかったりするものです。僕はいわゆる「電波ソング」で好きな曲が多いのですが、それは日本語という言語と完璧にマッチしてるからなんです。他の言語で電波ソングを作ろうとすると自ずと形態は変化すると思いますね。

 

では英語として自然に聞こえる曲とはどういうものか。それを次に紹介しましょう。

2003年の『WOLF’S RAIN』より「gravity」

 

これはもう英語の歌として完璧です。歌詞の作りそのものも、メロディーの乗せ方も完璧。さすが菅野よう子としか言いようがありません。シンプルな構成でありながらどうしてこうも胸を打つような作曲ができるのか。感嘆するばかりです。

ちなみに先ほどのひぐらしEDも、個人的には良い曲だと思っています。まあ歌詞を日本語にすればいいというわけでもなく、かといって言語性のために改変して良くなるのかと言えばそれもわからないので、これはなかなか難しい問題です。まあとにかく、真面目に英語の歌を作ろうとするなら菅野よう子の作品をお手本にしたいところですね。

『WOLF’S RAIN』は本編もとても面白いのでオススメです。個人的にはボンズの作品の中ではかなり上位に来るくらいですね。キャスト陣もご覧のようにかなり豪華ですし。

 

 

続いて同じく2003年の『プラネテス』より「Wonderful Life」

 

説明不要の傑作プラネテスのED。前ページで『凪あす』について熱く語ったわけですが、もしどちらも見ていないのならまず先にプラネテスを薦めるくらいこれは名作です。必ず見てください。(dアニメ)(AmazonPrime

本編では結構つらい話や切ない話が多かったりするのですが、その後でこの曲が流れると、すごく救われる気分になります。「救済としてのED」という枠ならまずこれを挙げたいくらいですね。酒井ミキオのアニソンの中でも僕はこれが一番好きです。チラッと映るバイクの描写が非常に丁寧なところも素晴らしいですね。

 

 

さていよいよ最後は1994年の『魔法陣グルグル』より「Wind Climbing 〜風にあそばれて〜」

 

 

なんなんでしょうねこの名曲は。これはもう僕の思い出補正ががっつり入ってしまっているのですが、それでもこの曲を超えるEDテーマソングは二度と現れないだろうなと思ってしまうくらいです。これぞ寂寥感の極致。王道をゆくCメジャーで、サビの終わりなんかでも下手に半音上げたりせずにそのままもう一回繰り返すのもまた素晴らしい。

歌詞そのものも胸を打つんですが、それにしてもサビのメロディーの乗せ方、「坦な道」「はい上がる」というのはどうやって発想するんだとつくづく不思議に思えてなりません。「へい(Hey)」も「はい(Hi)」も呼びかける声になっていて、それをそう聞こえるようなタイミングと音域で使うという、作詞家っていうのはこんな計算が出来なきゃいけないのかと驚かされます。奥井亜紀、恐るべし。

 

『魔法陣グルグル』は2017年にリメイクアニメが作られています。ククリ役をやっていたのは今をときめく小原好美で、同じ年にやっていた『月がきれい』と合わせてすごい新人が出てきたなと思いましたね。僕はniconicoで当時見ていたのですが、リメイク版の最終話でこの曲が挿入歌として登場したときはコメントが異様に盛り上がっていたのを覚えていますね。まあ制作陣もどうしても使いたかったんでしょうね。わかりますわかります。

 

 

といったところで、エンディング特集は以上になります。紹介するラインナップは半年以上も前から決めていたのですが、遅れたおかげで最新のシャドーハウスも紹介できたので、結果オーライですね。(正当化)

まあ4回もやってると次の特集企画はもう何も思い浮かばないのですが、作品候補そのものはまだいくつか残ってるので、そのうちテーマ無しで紹介できればと思います。