2022年、今年のツールはコロナによる規制がほとんど撤廃された中で開催されましたが、途中で感染が発覚した選手が次々とリタイアするなど、まだまだレース運営としては難しい状況が続いています。J SPORTSでは今年も全ステージの実況映像を有料配信していましたが、第7ステージは無料で公開されました。僕はニコニコでタイムシフト録画をしていて、レースが終わってしばらく経ってから見たのですが、内容がとても面白かったので一部を紹介します。
この日のメンバーは、
サッシャと、
栗村修と、
聖飢魔IIのルーク篁です。このメンバーの回を狙い撃ちで無料公開するあたり、J SPORTSさんわかってますね。ありがとうございます。
レース中盤、ゴールまで残り40km付近で、視聴者からの質問に答えるコーナーでのやりとり。
サッシャ「質問です。『ヒゲは空気抵抗に影響はないという話でしたが、腕の毛は影響はないのでしょうか。足はツルツルなのに腕がフサフサの選手が多くて気になります。』とのことですが」
栗村「はい。まず足の毛を剃る理由ですが、元々白黒写真の時代から毛を剃る文化はあって、色々な説はあるんですが、マッサージの邪魔にならないようにとか、擦過傷のときに雑菌が入らないようにとか。なので足は剃るけど腕は剃らないというのが自転車レースの文化的な流れになっています。で、近年になって風洞実験をしてみると意外とすね毛は空気抵抗があるというのが解析されていて、やはり可動部の足はすね毛があると抵抗になりやすいんですが、腕の毛も外側に出ている部分なので、影響はあるんじゃないかと思いますけどね」
ルーク「水泳の選手も足剃るよね。これも抵抗(の影響が大きいから)なんでしょうね」
栗村「なんて言うんですかね、この10年くらい、ヨーロッパの男性でも、トゥルントゥルンなんですよね。空気抵抗関係なく、文化的にね。僕が現役の頃は、足が露出している所だけ剃ってたんですよ。だから太ももの付け根の部分とかは剃ってなかったんですけど、だんだんこう、まあ、北上していったんですよね。で、とうとう密林まで、アマゾンまで到達しちゃって。あんまり良くないんですけど、アマゾンも砂漠になってしまって……」
サッシャ「最近アマゾンもねー、森林伐採が問題になってますからね」
栗村「だから着替えの時とかも……ちょっと衝撃でしたよね。その(選手たちの)砂漠は。90年代ヨーロッパいたときは、まだその、木々が生えてたんですけど」
サッシャ「これ今Youtubeとか大丈夫ですか!? 見る人減ってないですか? ああウケてますね、大丈夫です」
栗村「これはね、アクセス数稼げるんですよ。コラムとかで経験してるんで。(中略)結局何が言いたいかっていうと、空力学だけじゃなく、文化的なところも関係しているんじゃないかってことで」
ルーク「体操でも内村航平が全盛期の頃、「美しい体操」ってのを目指していたんだけど、彼の脇毛は美しいのかっていう議論がヨーロッパで巻き起こったってのを聞いたことがあるよ」
サッシャ「ああー、昔はね、ドイツ人の女性とか脇毛が普通でしたけど。今はもうねえ。栗村さんこんな感じで」
栗村「ええ。二人のおかげで綺麗にまとまって。僕のトークは干魃寸前でしたけど」
ルーク「栗村さん、よだれの話もまだ終わってないですよ」
栗村「いや、あれはただ、よだれフェチですって話なだけで。僕が若い時は海外の雑誌で情報を集めてたんですが、新宿の紀伊國屋に洋モノの雑誌が……」
ルーク「洋モノ笑」
サッシャ「海外の雑誌って言ってくださいよ。だんだん深夜に近づいてきたとは言え、洋モノはギリギリアウトでしょ」
栗村「その、洋モノのよだれモノが……」
サッシャ「だから洋モノ言うなっての!」
ルーク「くだらないなあ笑」
栗村「いや、そういうのじゃなくてですね、選手の真剣さの現れなんですよ。トニー・ロミンゲルっていうスイスの選手がいたんですけど、表情は真顔でシッティングで体動かさないんですけど、そういう選手がよだれだけ垂らして峠を登って攻めて行くシーンっていうのが、なんか沈黙の限界みたいな」
サッシャ「スティーブンセガールの新しいシリーズみたいじゃないですか」
一同「笑」
とても面白い実況でしたね。これぞ我らワールド。実際の映像で見てみたい方はJ SPORTSをチェックしてみてください。あとは栗村個人のYoutubeチャンネル、しゅ〜くり〜むらチャンネルもオススメです。