2日目(9月8日 日曜日)
07:30
起床。ベッドルームにある2つのシングルベッドに僕と親父が寝て、居間のソファベッドに母が寝るという分け方になったのですが、およそ人間の体から出てくる音とは思えない親父のいびきがうるさすぎて全然眠れやしませんでした。二度とこいつと同じ空間で寝るものかと誓ったは良いものの、2日連続で寝不足状態で果たして大丈夫なのか。
08:00
宿を出発。まずはスーツケースを駅の預かりサービスの所へ持っていきます。その後タクシーを拾ってウフィツィ美術館へ。これは混みそうだったので事前に9時に予約を入れておきました。並んでる途中で日本人の男性の方が話しかけてきたのですが、彼はなんと予約なしで割とすんなり入れた模様。早朝だと案外いけるのかもしれません。
日本語オーディオガイドも買っていざ出発。
廊下の両端に彫刻作品がずらっと並んでいます。歴代ローマ皇帝の胸像がたくさんあったので少し紹介。
まずはカエサル。
初代皇帝アウグストゥスの片腕と呼ばれたアグリッパ。
5代目皇帝ネロ。やはりネロはぽっちゃり気味ですね。
15代皇帝アントニヌス・ピウス。ピウス(慈悲)の名に相応しい穏やかな顔ですね。他にもハドリアヌスやトライアヌスなど沢山紹介したいのですが割愛。続いて絵画を見ていきましょう。
ジョット・ディ・ボンドーネ《荘厳の聖母》
パオロ・ウッチェッロ《サン・ロマーノの戦い》。旅に出ます探さないで下さい。
ピエロ・デッラ・フランチェスカ《ウルビーノ公夫妻像》
フィリッポ・リッピ《聖母子と二天使》。なんでこんなに魅力的な絵なんでしょうね。500年以上も前の作品なのにこれだけ現代的だと思えるのもすごいです。
連作のうち左端の《剛毅》だけがボッティチェッリ作。比較すると明らかに技術の違いがわかって面白いです。
さあ早くも目玉の登場です。
ボッティチェッリ《春》
ボッティチェッリ《ヴィーナスの誕生》。大きい美術館はどこもこんな感じですわね。ルーブルもこんなですよ。まあでも解説聞きながら近くでじっくり眺めると新たな発見が多いです。
横にこんなコーナーが。右の解説文にかけられたクリアカバーには点字が打ってあるんです。つまり目が見えない人たちにも絵を楽しんでもらおうということですね。素晴らしいアイデアです。
こんな具合に、立体的なヴィーナスの誕生が彫られていて触り放題です。
窓の外にヴェッキオ橋が見えます。あそこには宝飾店などが並んでるそうなんですが、残念ながら行く時間がありませんでした。それにしても雲行きの怪しい天気です。
廊下の折り返し。天井画もずらっと並んでいます。
ペルジーノ《ゲッセマネの祈り》
ドリュポーロスのトルソー。古代ギリシャの偉大な彫刻家ポリュクレイトスのDoryphoros(槍を持つ人)の、紀元1世紀頃に作られた複製品。古代ローマは常に古代ギリシャの礎の上に作られていたわけですね。
さてもう一つの目玉が見えてきました。
ダヴィンチのコーナー。左が《キリストの洗礼》、右が《東方三博士の礼拝》
《受胎告知》
左から、《聖家族》《瀕死のアレクサンダー》《荒野の洗礼者ヨハネ》《ひわの聖母》
このとき12時半を回っており予定時間をオーバーしてしまったので後は駆け足で通り過ぎるだけになってしまいました。
サロメのコーナー。左のは女性画家アルテミジア・ジェンティレスキの《ホロフェルネスの首を斬るユーディット》
お土産コーナー。いつも通り変なものを探していたのですが、
着せ替えヴィーナスとか、
ダビデ君扇子くらいでしたね。それ以外は真面目なお土産でした。いやーしかし本当に大きな美術館でした。解説をまともに聞きながらだと3時間でも全然足りません。見逃した名作も少しあったので残念でしたね。
では急いで駅に向かいましょう。と思ったらなんと大雨。
これが美術館の外観。まあ毎日晴れ、というわけにはいきませんわね。仕方ないのでタクシーを捕まえて駅へ。運転手さんは「ここ最近は一日おきに晴れたり雨だったりだねー」と言っていました。
昨日とは全然違う川沿いの景色です。
13:00
新幹線まで少し時間があるので、駅の喫茶店で昼ご飯。
特に変哲のないピザです。この後荷物を受け取って駅のホームへ。
14:00
ミラノ行き新幹線に乗ります。